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新型コロナ フィリピンで中国人男性が死亡

2020年2月2日 16:14

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。2日までに感染した人は世界全体で1万4500人を超え、中国以外で初めての死者も確認された。

フィリピンの保健当局は2日、中国武漢市から旅行で訪れていた44歳の中国人男性が、新型コロナウイルスによる肺炎で1日に死亡したと発表した。男性は、香港を経由して入国し、フィリピンのリゾートセブ島などを訪れていたという。

また、男性はフィリピンで最初に感染が確認された38歳の中国人女性と同行していてこの数日、容態が安定し回復の兆しを見せていたが、その後、急変し亡くなったという。

新型コロナウイルスの感染により、中国本土以外で死者が出たのは初めて。これを受けフィリピンは2日、香港とマカオを含む中国からの訪問者について、フィリピン国民と永住権を持つ人以外は入国を一時的に禁止すると発表した。

一方、中国本土の感染者数は新たに2000人以上増えて1万4380人となり、亡くなった人は304人に達している。感染者は中国本土以外の26の国と地域に広がり、世界全体で合わせて1万4555人となっている。

こうした中、感染が多発する中国・武漢市では2つの臨時病院の建設が急ピッチで進んでいる。国営の新華社通信によると、そのうち1つの病院は2日にも完成し、もう1つも今月5日に完成する予定で、およそ2300人の受け入れが可能になるという。

一方、武漢市に次いで感染者が多い湖北省・黄岡市の市長は1日、感染拡大を防げなかったとして、共産党幹部ら337人を処分したと発表した。初動対応の遅れなど当局への批判が高まる中、市民の不満を解消する狙いがあるとみられる。