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両陛下 台風19号の被災地を訪問

2019年12月26日 18:18
両陛下 台風19号の被災地を訪問

26日、天皇皇后両陛下は台風19号による大雨で甚大な被害を受けた被災地を訪問されている。天皇皇后として初めてとなる被災地お見舞い。「一日も早く」と願われてきたものだった。

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26日昼前、仙台空港に到着された天皇皇后両陛下。即位後、初めてとなる被災地訪問のため、自衛隊のヘリコプターに乗り換え、小雨の降る、宮城・丸森町に入られた。

この町では10月、台風19号による豪雨で川が氾濫し、18か所で堤防が決壊。広範囲にわたって水没し、10人が犠牲となった。

最初に阿武隈川の支流が氾濫した場所を視察された両陛下。小雨が降る中、被災した当時の状況などの説明に熱心に耳を傾けられていた。

上皇ご夫妻の「平成流」を受け継がれる両陛下。皇太子時代から被災地に常に寄り添われてきた。

そして「令和」となった今年に起きた台風19号による甚大な被害。両陛下は大変心を痛められ、10月に予定されていた即位のパレードも翌月に延期となった。

その前日、即位を祝う国民祭典で陛下は被災者を案じられた。

陛下(11月9日)「先月(10月)の台風19号をはじめ、最近の大雨などによる大きな被害に深く心を痛めています。寒さがつのる中、避難を余儀なくされ、生活再建が容易でない方が数多くおられることを案じています」

一日も早く被災地を見舞いたいと願われてきた両陛下。

多くの人が家を失った丸森町の応急仮設住宅。両陛下は被災者らに出迎えられた。そして入居者の代表らと懇談を行われた。

陛下「大変でしたね」

皇后さま「大変な思いをなさったんですね」

被災者に顔を近づけて、じっくりとお話を聞かれるお二人。当日の様子や仮設住宅での暮らしぶりについて尋ね、両陛下が握手に応じられる場面も見られた。

被災した高野正雄さん(86)「(両陛下から)『これからも気をつけて元気でやってください』と言われました」

被災した曽我國子さん(76)「まだ私も体調が悪いので、うちの中が片付いていないし、落ち着いていませんと言いました。(皇后さまに)『体調にあわせてね、少しずつ片付けてください』と」

宮城でのお見舞いを終えられた両陛下。続いて午後3時半頃、福島県本宮市に到着。被災者を見舞われている。両陛下は、26日夜に帰京される予定。