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政策対話どう評価? 日韓の有識者が議論

2019年12月17日 5:26

日本が韓国に対して強化した輸出管理をめぐり、16日、3年半ぶりに開かれた日韓局長級の政策対話の合意内容について、16日夜の深層NEWSに出演した、日韓双方の有識者が議論した。

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日韓両国が輸出管理制度の運用に専門的観点で相互の理解を促進できたなどとする合意内容については─。

辛坊キャスター「ほとんど意味ないでしょ、これ」

中部大学・細川昌彦特任教授「ここはポイントなんですよ。『それぞれの責任と裁量のもと』これ、赤字で書いてあるでしょ? これは何を意味しているかというと、輸出管理とは交渉事で決めるんじゃなくて、各国が独自に判断して、こうしよう、ああしよう、こういう措置をやろう。これは日本だけじゃなくて、韓国も実はそうしてるんですよ。輸出管理の世界というのは、そういうものなんです」

辛坊キャスター「当たり前のことを確認したにすぎない?」

中部大学・細川昌彦特任教授「韓国は当たり前だと思ってないんです。韓国は交渉事だということは、各国が『責任と裁量』でやればいいんですよ。にもかかわらず、交渉で決めるというふうにしてるから、そうじゃないですよというのが、共通の認識になった。これは私はものすごく実は大きなことだと思いますよ」

一方、韓国の政治に詳しい一橋大学准教授のクォン・ヨンソク氏は、日本側の対応次第で、韓国側がもっと早く対応できたと指摘した。

一橋大学大学院・クォン・ヨンソク准教授「これをやらなければ、輸出規制やホワイト国リストから除外をしますよというかたちで、より具体的に詰め寄っていれば、韓国側はこれに応じない理由はないというか」

これに対し元駐韓大使の武藤正敏さんは、文在寅政権になって、韓国側が政策対話を避けていたのが問題だったとの認識を示した。