×

インフル流行 耐性ウイルス…拡大の恐れも

2019年11月27日 20:40
インフル流行 耐性ウイルス…拡大の恐れも

27日は冷たい雨となった東京都心。東北地方では今季一番の冷え込みとなったところもあった。寒さが強まる中、流行しているのがインフルエンザ。新しい治療薬が効きにくい耐性ウイルスが広がる恐れがあるとの研究結果も発表された。

秋もそろそろ終わり。東北では冬が一歩一歩近づいているが、古都、神奈川県鎌倉には残る秋も。しかし27日、観光客の興味は自然と温かい食べ物に。一方で都内ではただひとり。ベンチコート1枚で寒さに耐える人が。

宝くじ販売員「非常に寒いです」「今厚着しちゃうと12月が越せなくなっちゃうのでなんとか我慢しています」

日中の気温は10.6度と12月下旬並み、真冬の寒さとなった東京都心。朝と昼間の気温差が少なくなり、冬が着々と迫りくる中…。

横浜は早くも冬一色。毎年恒例のクリスマスマーケットが開催されている。ここ横浜も27日は1月上旬頃の寒さとなったが、こちらの女の子。クリスマスの高揚感か厚着のためか寒さもへっちゃら。一方でお母さんが心配していたのが…。

お母さん「インフルエンザ。子供だけ予防接種打ったりしてます」

そう、インフルエンザ。広島市の小学校では。

広島市立牛田小学校、宅見政子校長「月曜日に最初に(インフルエンザが)1人出たクラスで、14人の欠席がわかりました」

1年生のこのクラスでは25日、34人中14人が欠席。うち10人がインフルエンザと診断されたということで、学級閉鎖となった。

今月15日、厚生労働省は、統計開始以来2番目の早さで全国的にインフルエンザの「流行」が始まったと発表。都内のクリニックでも。

みやのこどもクリニック、宮野孝一院長「水 木 金 土 日曜日いっぱい休み」

インフルエンザと診断される子どもが。

宮野孝一院長「急激にここのところ増えてきているというのが現状」

「流行」しているインフルエンザ。その治療薬として、いま広く使われているのが、去年3月に販売が開始された「ゾフルーザ」。従来の薬と違い、錠剤を1回飲むだけで治療が完了する特性がある。しかし26日、そのゾフルーザに関するある発表が。

東京大学の河岡義裕教授らの研究によると、昨シーズン、A型インフルエンザにかかりゾフルーザを飲んだ患者38人を調べたところ、9人からゾフルーザが効きにくいかたちに変異したいわゆる「耐性ウイルス」が検出されたという。

さらに、この「耐性ウイルス」は飛まつ感染するなど、通常のインフルエンザウイルスと同じ程度の感染力があることを動物を使った実験で確認したという。

研究グループによると、今後、この「耐性ウイルス」が人から人へ広がる可能性があるという。

例年より早い流行となっているインフルエンザ。予防に細心の注意が必要。