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洪水調整に使えるダムの容量 増やす検討

2019年11月26日 19:52

台風19号などに伴う大雨で大きな被害が出たことを受け、政府は、全国のダムの運用見直しのため関係省庁会議を立ち上げ、洪水調整に使えるダムの容量を増やす検討に入った。

会議で、菅官房長官は、「全てのダムの貯水容量のうち、水害対策に使える洪水調節容量は3割にとどまっている。国内1460の全てのダムの運用を検証し、洪水調節機能を早期に強化することとする」と述べた。

また、菅長官は、関係省庁に対し、河川の水系ごとに工程表を作り、来年の夏には、洪水調整に使えるダムの容量を増やした新たな運用を始められるように指示した。

全国には洪水対策などに使える約560の「多目的ダム」のほか、発電や農業などに使われる「利水ダム」が約900ある。

政府は、電力会社などダムの水を使う関係者と覚え書きを結ぶなどして、こうした利水ダムでも大雨の際は洪水調節に使えるようにすることを検討しており、これによって、ダムの緊急放流も減らしていきたい考え。