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カンボジアの“蚊帳バッグ”で雇用創出

2019年11月13日 15:51
カンボジアの“蚊帳バッグ”で雇用創出

知っておきたいデータや情報をひもとく「input」。今回のテーマは「蚊帳バッグ『スマテリア』」。榎本麗美キャスターが解説する。聞き手は、ファンシー絵みやげ研究家の山下メロ氏。


榎本キャスター:こちらは、カンボジアにある「スマテリア」というお店のバッグです。これは、私が実際にカンボジア旅行に行ったときに、たまたま見つけたもので、蚊帳でできているというのがちょっと面白いなと思いまして、山下さん、ご覧になって印象はどうですか?

山下さん:蚊帳という感じはまったく受けないですね。オシャレですね。

榎本キャスター:オシャレなんです。ちょっと触ってみてください。

山下さん:確かにメッシュ素材ですね。

榎本キャスター:メッシュ(素材)、ネットでできるんですけれども、カンボジアはもうとにかく虫が多くて、蚊帳がないとちょっと暮らしていけないほどなんですが、これは処分する蚊帳をリサイクルして作っているものなんです。

また、このバッグの素敵なところがもうひとつあって現地のカンボジア人に雇用の機会を生み出していることなんです。特に、子どものいる女性の雇用を積極的に採用しているんですが、働くお母さんのために幼稚園も併設されていて、小さいお子さんのいる女性を積極的に採用しているそうなんです。

カンボジアの現状として、まだお母さんが出稼ぎに出るという形をとっているところが多いそうで、このように働く環境が整っている職場というのは、とても珍しいそうなんです。

また、フェアトレード、エシカルという背景もあり、さらにオシャレでかわいいので、カンボジアのお土産として、いま大人気なんだそうです。山下さん、こういったちょっと新しい形のお土産というのはどうですか?

山下さん:いま聞いていて、リサイクルというのは日本のお土産品だと、あまりそっちに目が向いていない気がします。今後、こういったものから日本のお土産も学ぶ必要があるのかなと思います。

いまリサイクルとしては例えば、海で海洋投棄物を使った「シーグラス」とか「間伐材」の利用とかも、ないわけではないんです。ただこのカンボジアは虫が多い、そして蚊帳が捨てられるという、そういった国の特性を生かしたものを、インバウンドの、例えば外国人観光客にアピールできるような日本ならではのリサイクル商品というのが今後、望まれるのかなと思います。

榎本キャスター:そういったものができると、外国人の心もグッとつかみそうですよね。私も実際にかわいいなと思って手にとったものが、自然と社会貢献につながっているということを知って、さらにこのバッグに愛着を持つようになりました。広まって欲しいですね。

【the SOCIAL inputより】