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「イスラム国」指導者死亡も…残るテロ脅威

2019年11月1日 5:24

アメリカが発表した過激派組織「イスラム国」の指導者・バグダディ容疑者の殺害。10月31日夜の深層NEWSに出演した専門家は、今後も「イスラム国」の勢力によるテロの危険性は残ると指摘した。

上智大学 前嶋和弘教授「ビンラディン(容疑者)が亡くなってアルカイダがどうなったかというと、いろいろなセクトに分かれていった。今回もそうなっていって、いろいろな所で(『イスラム国』の)影響力が分散していく。総合してみればテロの大きさは変わらないかもしれない。むしろ大きくなるかもしれない」

軍事ジャーナリスト 黒井文太郎氏「まだ残党がイラクとシリアにいるので、彼らはバグダディ(容疑者)がいようがいまいが、爆弾テロを結構やっている。ただ、かつてのような大きなものになる力はないので、あの辺はいろいろなゲリラ組織があるが、ゲリラの中の有力ゲリラの一つとしてこれからも残っていくだろう」

慶応大学 田中浩一郎教授「すでにアフガニスタンやアフリカの一部に『イスラム国』の支部を名乗る連中がかなり派手に活動している。テロ組織として。彼らは今回、バグダディ(容疑者)が死んだか死んでないかとは無関係に、今後とも活動を活発化させるか、あるいは次の報復の機会を狙うということは重々考えなければいけないと思う」

慶応大学の田中教授はまた、トランプ大統領がバグダディ容疑者の殺害について「犬のように死んだ」とイスラム教徒にとって非常に侮辱的な表現を使ったことで、復讐(ふくしゅう)心をたぎらせるきっかけを与えたと指摘した。