×

増加する空き家 尾鷲市の取り組みは?

2019年10月24日 19:10
増加する空き家 尾鷲市の取り組みは?

国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の17項目に関連する知っておきたいデータや情報をひもとくコーナー。今回は17項目のうち、11番目の「住み続けられるまちづくりを」にまつわるデータ。「夢古道おわせ」支配人の伊東将志氏に話を聞く。

今回は「11・住み続けられるまちづくりを」にまつわるこちらのデータです。日本にある空き家は年々、増加していて2018年では846万戸。総住宅数の13.6%と過去最高になっている。


――伊東さん「空き家」への対応や活用が、全国的に喫緊の課題となっていますが、いかがですか?

すごい数字だというふうに改めて思いますが、まったなしという感覚になることも多いと思うんですよ。ですが、三重県の尾鷲市でも取り組みは始まっていて、5~6年前から空き家バンクの取り組みとかもやっています。この5年間で、空き家バンクに登録している件数が0件だったものが200数十件に増えていて、取り組みとしてはすごく活発になっているんです。

その要因は例えば、さっき846万戸の話じゃなくて、尾鷲にもたくさん空き家があるのですが、それを一気に全部解決しましょうという話ではなく、その集落に眠っているような素敵な古民家みたいなものを1軒ずつ掘り出すというか、掘り起こしてそこを丁寧につくり上げて誰かに貸す。

古民家や古いものが大好きな人は世の中にたくさんいると思います。そういう人たちとマッチングをするという一つ一つの案件を丁寧にやってきたことで口コミで広がっています。自分たちのところの空き家を使ってほしいとか、また借りたいという人たちができ上がってきてるんです。


――どうしても846万戸と聞くと、何か制度作らなければと思ってしまうんですが1戸1戸ずつというのが大切なんですね。

そうですね。100人とか200人しか住んでないような集落単位で考えていって、あそこの集落のあの一軒を丁寧にマッチングをしようというようなところが、やっぱり肝じゃないかと思います。


――こういうときこそ、本当に地元に根付いた地に足のついた取り組みが必要ですね。

そうですね。地元の取り組みと、あとはよそからの視点で、例えば協力隊とか使ったりとかいうことも大事かなと思います。

【the SOCIAL SDGsより】