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金剛山の韓国建設施設 金委員長が撤去指示

2019年10月23日 15:05

北朝鮮の金正恩委員長は、南北の経済協力事業の一環として開発が進められた金剛山の観光地区から、韓国側が建設した施設をすべて撤去するよう指示した。

北朝鮮メディアによると、金委員長は南東部の景勝地・金剛山の観光地区を視察し、韓国側が建設したホテルなどを「見るだけでも気分が悪くなる。みすぼらしい」と酷評した。

金委員長はさらに、「他人に依存しようとした先任者の政策が間違っていた」と指摘。韓国側の施設を合意の上ですべて撤去し、単独で開発を進めるよう指示したという。

一方で金委員長は、10年以上中断している韓国人観光客の受け入れには前向きな考えを示していて、経済制裁を維持するアメリカの意向などを踏まえ、南北協力を再開しない韓国を揺さぶる狙いがあるとみられる。

これに対し韓国統一省は、「北朝鮮から要請があればいつでも協議を行う計画だ」と述べるにとどめている。