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「不妊治療と仕事」両立のジレンマ

2019年10月10日 20:05
「不妊治療と仕事」両立のジレンマ

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「仕事と不妊治療の両立は?」。妊活などに関するアプリを運営するヘルスアンドライツ代表の吉川雄司氏に意見を聞いた。

大企業55社の若手有志が集まる「ONE JAPAN」が、若手・中堅社員約1500人に不妊治療についての意識調査を行った。

「不妊治療をしたことがあるか」との問いに対して、5人に1人が「したことがある、予定している」と回答した。

さらに、不妊治療を行った人に「仕事と不妊治療の両立ができるか」と尋ねたところ、4人に1人が「働き方に何らかの制約があった」と答えた。


――吉川さんのご意見をうかがいます。まずはフリップをお願いします。

「両立のジレンマ」です。

不妊治療をしながら仕事をするというのはとても難しくてですね、まず最初に、先ほどデータにもありましたけれども、実は不妊治療をしている人というのは、皆さんが思っているよりも多いということは、まず認識した方がいいと思っています。会社の中でも、誰が不妊治療してるかというのはわからないと思うんですが、実は多くいるというのが実態かなと思います。

今ここに「ジレンマ」と書きましたけれども、不妊治療はすごくお金がかかるんですね。一方で通院回数が多かったりなど時間的な制約があり、働くということが難しかったりするんです。

不妊治療を頑張りたいと思ったときに会社を休みたいと、会社を辞めて不妊治療に専念しようかなと思うんですけれども、治療費が高いので働かないと治療ができない。不妊治療をするために仕事を辞めたい。でも、治療するために働かないといけないというジレンマがあるかなと思います。


――仕事を続けたい人もいますよね。

そうなんです。不妊治療しながらでも働ける環境というものがちゃんと整うことが大事だと思います。


――実際に整っているところというのはあるんですか?

最近少しずつそういった不妊治療をしている従業員をサポートするような制度を福利厚生として整えている企業というのは、いくつか出てきてるみたいです。これがどんどん広がっていくといいなと思います。

【the SOCIAL opinionsより】