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「おふくろの味」作りで日本で生きる自信を

2019年10月7日 14:06
「おふくろの味」作りで日本で生きる自信を

外国人女性ばかりが働くエスニックレストラン。それぞれが、母国の料理「おふくろの味」を作り、お金を得る。そのことが、日本で生きる彼女たちの生き甲斐になり、自信につながっている。

タイやネパール、中国など、6か国。合計8人の外国人が働くアジアン食堂。店長の黒田尚子さんは日本に住む外国人の就労支援に取り組んでいる。学生の時、社会問題を学んだ際、アジア出身の女性たちと交流した。結婚などで来日したものの、日本語の読み書きなどに苦戦し、生きづらさから、家に引きこもる女性が多かったという。しかし、母国料理について話すとき彼女たちのいきいきした姿を目にした。

黒田さん「この人たちと一緒に何かをして、この人たちに光が当たらないかなって」

そんな思いから、学内でチャレンジした屋台の出店。母国の料理を振る舞い、お金をいただくという体験だ。不安とは反対に、屋台は大成功。彼女たちと共に得た自信だった。

そして、大学卒業後。屋台の経験を継続させるため、一度、飲食店向けの営業に就職。飲食ビジネスのノウハウを学び食堂をオープンさせた。雇ったのは外国人のスタッフ。スタッフにとって難しい、カタカナや漢字は避け、極力、ひらがなを使う。日本語が上手に話せない時は丁寧にサポートする。次第に、引きこもりがちだった彼女たちの気持ちに変化が見えるように…

黒田さん「やりたいことをやりたいって言うようになることとか。日々というか、見てる一瞬一瞬で変わる」

将来、お店を出したいという目標ができたスタッフもいる。

藤木ワスカーンさん「ここで働くいろんな人と友達になって、世界が大きくなった」

月に1度、店のスペースで自らの力で営業をしてもらうことも。今後、さらに雇用を増やすため、すでに開始している通信販売やキッチンカーなども拡大していく予定だ。


【the SOCIAL lifeより】