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韓国 日本政府にGSOMIA破棄を通告

2019年8月23日 17:04

日本と韓国が軍事機密を共有するために結んだGSOMIA(=軍事情報包括保護協定)について、韓国政府は23日午後、日本政府に対し、破棄することを正式に伝えた。

23日の韓国側の報道も、この「GSOMIA破棄」一色だ。こちらでは、23日午後3時半頃、韓国外務省に日本の長嶺駐韓大使が訪れ、日本政府関係者によると韓国側からGSOMIAを延長せず、破棄すると正式に伝えられた。

また、午後には韓国の大統領府の高官が会見を行った。韓国側は、改めて破棄に至った判断の正当性を主張した上で、「日本側が国家的自尊心まで毀損するほど無視を一貫し、外交的な礼を欠いた」と批判を展開した。

韓国メディアからはアメリカが「失望」という異例の言葉で韓国に不満を示していることについて質問が相次いだが、韓国側は「延長を望んできたアメリカが失望したのは当然。今後もアメリカ側に積極的に説明する」と苦しい受け答えだった。

Q:文政権が最終的に破棄を決めた背景には何があるのだろうか?

主に考えられるのは、韓国国内向けの論理、つまり、来年春に控える総選挙。大統領府は決定まで、ほぼ毎日、世論調査をしていたというから、国民がついてくるかをいかに気にしていたかがわかる。

ただ、韓国メディアによると、破棄を決定した会議でも国防省の高官らがGSOMIA延長の必要性を強く主張していたということで、政権内も一枚岩でなかったとみられる。