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天野氏の訃報うけ…世界中から惜しむ声

2019年7月23日 2:50

IAEA(=国際原子力機関)は22日、天野之弥事務局長が今月18日に亡くなったことを明らかにした。72歳だった。世界各地から追悼の言葉が寄せられている。

IAEAによると、天野氏は今月18日に亡くなり、遺族の希望で家族葬が終わってからの公表になった。死因は明らかにされていない。

天野氏は元外交官で、2009年、「核の番人」と言われるIAEAのトップである事務局長にアジアの国から初めて就任。イランの核合意の検証などを実務面で支えたほか、北朝鮮の非核化についても監視体制を強化した。また、福島第一原発の事故を受け原発の安全性向上にも尽力し現在3期目に入っていた。

先週、健康上の理由で辞任する意向と報じられていて、容態が急に悪化したとみられる。

天野氏の訃報をうけ、アメリカのボルトン大統領補佐官は「国際機関を率い核の不拡散と平和利用に貢献した10年間は比類なきものだ」と功績を称(たた)えたほか、ロシアのプーチン大統領も「偉大なる外交官としてロシアの心に残る」とコメント。

またEU(=ヨーロッパ連合)も「国際社会にとって大きな損失」との声明を出すなど世界中から死を惜しむ声が寄せられている。