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米「安全脅かした」イラン無人機撃墜明かす

2019年7月19日 11:00

アメリカのトランプ大統領は、中東のホルムズ海峡でアメリカ軍の艦船にイランの無人機が接近してきたため、撃墜したと明らかにした。

トランプ大統領によると、ホルムズ海峡で18日、アメリカ軍の強襲揚陸艦「ボクサー」にイランの無人機がおよそ900メートルの距離まで接近した。そして、「艦船や乗組員の安全を脅かした」ため直ちに無人機を撃墜したという。

トランプ大統領「これは国際海域を航行する船舶に対する、イランが行った多くの挑発的・敵対的な行為の最新の事例だ」

その上で、関係国に対してイランの行為を非難するよう求め、「アメリカと連携し、海峡を通過する自国の船を自分たちで護衛するよう求める」と述べ、多国間の有志連合への参加を訴えた。

19日には、関係国に有志連合についての説明を非公開で行う予定で、国務省関係者によると、60か国以上が参加し、日本政府は現地の大使館員が出席する予定。

一方、ニューヨークを訪問中のイランのザリフ外相は、無人機の撃墜については「情報を持ち合わせていない」と述べた。

イラン・ザリフ外相「我々の無人機が不明になったという情報は持ち合わせていない」

こうした中、トランプ政権は18日、イランのウラン濃縮計画に必要な物資の調達に関わったとして、イランや中国、ベルギーに拠点を置く7社などを制裁対象に追加したと発表した。

イランが核合意が定めるウラン濃縮度の上限を超えてから初の制裁となる。ムニューシン財務長官は声明で「イランの核計画を支援する者、すべてを制裁対象にする」と強調している。