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IAEA天野氏「緊張高まっている」と懸念

2019年6月11日 5:56

IAEA(=国際原子力機関)の天野事務局長は10日、イランが核開発に関する合意事項を一部履行しない方針を表明する中、関係国の間で「緊張が高まっている」と懸念を表明した。

イランはヨーロッパ諸国が来月7日までに「核合意」の見返りとして約束した経済的利益を提供しない場合は、保有できる濃縮ウランの量の制限など合意内容を一部履行しないとの方針を先月、表明していた。

これを受けて、IAEAの天野事務局長は10日、理事会で「緊張が高まっている」として懸念を表明、合意を完全に守るようイランに求めるとともに、緊張緩和に向けた関係各国の努力も促した。

また会見で、イランが低濃縮ウランの生産ペースを増やし始めていることを明らかにしており、危機感を示している。

さらに、12日から予定されている安倍首相のイラン訪問については、「安倍首相はイランと良い関係にある」と述べ、期待感をにじませた。