×

貿易摩擦直撃…米西海岸ワイン生産の現場は

2019年6月1日 18:08

中国は1日、アメリカからの一部の輸入品の関税を引き上げた。激しさを増す貿易摩擦の影響は、アメリカ西海岸の特産品を直撃している。

アメリカ・カリフォルニア州北部で盛んなワインの生産。リバモアにあるワイナリー「ウェンテ」は、100年以上の歴史があり、世界の70か国以上に商品を輸出している。

ところが――

栗本直弘記者「こちらで熟成されたワインは中国にも出荷されていましたが、関税のあまりの負担の大きさに、出荷をやめざるをえないということです」

直撃したのは、アメリカと中国の貿易摩擦。カリフォルニアワイン協会によると、アメリカ産ワインは、中国が1日、関税の引き上げを行った品目に含まれた。引き上げは去年4月からこれで3回目で、価格は単純計算で1.3倍になっている。

中国市場への売り込みを強めていたワイナリー「ウェンテ」だが、関税の負担が重くのしかかり、中国向けの輸出はストップした。

海外販売の責任者マイケル・パーさん「私たちのワインが中国市場で失ったのは目先の販売だけではない。近い将来、他国のワインに取ってかわられてしまうかもしれない」

激しさを増すアメリカと中国の対立、その影響が広がっている。