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安倍首相、カナダで首脳会談 記者リポート

2019年4月29日 0:45

ヨーロッパとアメリカを訪れていた安倍首相は、最後の訪問国カナダで首脳会談に臨んでいる。6月のG20大阪サミットに向けた今回の外交の成果と課題について、山崎記者のリポート。

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安倍首相はまず、欧州各国の首脳らとの会談で、G20サミットの議長国として主導する国際的なデジタルデータ流通のルール作りなどで連携することを確認した。

ある政府関係者は、「参加国が多いG20で合意を得るには、ヨーロッパを固めることが重要だ」と意義を強調した。

一方、アメリカでは、貿易交渉をめぐって思惑の違いが浮き彫りとなった。トランプ大統領がアメリカの農産品の関税撤廃を求めてきた。その一方で、5月の訪日での合意に意欲を示すなど、来年の大統領選挙で再選を目指すため、成果を急ぐ考えをにじませた。

自民党幹部は、「アメリカの国内事情なので厳しい交渉になる」と述べるなど、新たな課題が露呈した形だ。

ただ、会談後に行われたトランプ大統領との4回目となるゴルフでは、政府関係者によると、プレー中に北朝鮮問題や貿易交渉などで突っ込んだ意見交換ができたという。

トランプ大統領「日本との貿易交渉、日米関係、軍事関係はうまくいきそうだ」

安倍首相は、トランプ大統領との「蜜月関係」をそのまま維持して、G20大阪サミットでも議論を主導したい考え。

このあと5月、6月と続くトランプ大統領との会談で、「トランプリスク」をどこまでコントロールできるか、一連の安倍外交の成果が問われるのはまさにこれからだ。