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旧優生保護法救済法成立 被害者らの声は

2019年4月24日 17:40
旧優生保護法救済法成立 被害者らの声は

旧優生保護法のもと、障害者らが不妊手術を受けさせられた問題で被害者への「反省とお詫(わ)び」を明記した救済法が、24日、参議院本会議で全会一致で可決、成立した。

成立した救済法では、不妊手術を受けさせられた被害者に一時金として320万円を支給するとしている。

また、前文で、「我々は、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くお詫びする」と明記している。

被害者らは、「国の謝罪」を求めてきたが、審議で、被害者らの意見を一度も聞く機会はなかった。被害者らは、救済法の成立は評価したものの十分に被害に向き合っていないと訴えた。

被害を訴える北三郎さん(仮名・76)「『国が謝罪する』ということを法律にはっきりと書いてもらいたい。被害者の人たちに向き合って検討してもらいたい」

一方、救済法の成立を受け、安倍首相は談話を発表した。この中で、被害者に対し、「政府としても、真摯に反省し、心から深くお詫び申し上げます」と謝罪している。

その上で、「このような事態を二度と繰り返さないよう、政府として最大限の努力を尽くしてまいります」と強調した。ただ、国の責任については、明確な言及を避けている。

また、根本厚生労働相も「着実な一時金の支給に向けて全力で取り組む」などとする談話を発表した。