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ベンチャーへの投資、なぜ日本は少ない?

2019年4月24日 15:38
ベンチャーへの投資、なぜ日本は少ない?

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「日本のベンチャー投資、アメリカの約50分の1」。アルファドライブ代表の麻生要一氏に聞いた。

ある一般財団法人がまとめた報告書によると、2017年度の日本のベンチャー企業への総投資額は1976億円で、前年度から29%増加した。しかし、同年のアメリカのベンチャー投資額は9兆5336億円、中国は3兆3630億円で、日本は大きく見劣りしている。

ベンチャー投資について、ネット上では「大手企業のベンチャー投資が増えている」「投資が増えれば、起業しやすくなる」「ベンチャー投資は、成功確率が低いのでは」といった声が聞かれた。


――フリップをお願いします。

『起業&社内起業』と書きました。さきほど、アメリカと中国との比較がありましたが、数字だけだと少ないように見えますが、日本のベンチャー投資の金額は、ここ6年で6倍になっていて、急速に増えています。

金額の問題でいうとすごく増えている中、今、どちらかというと、それに比較して起業している人の数のほうが増えていないというのが課題かなと思っています。今の数字は2017年だと思いますが、2018年でいうと、金額は増えているのに、件数は実は減っていて、1件あたりが大型化しているトレンドがあったりします。


――なぜ起業家が増えてないのでしょう。

資金が増えているのでみんな起業すればいいと思うんですが、日本、アメリカ、中国で社会構造上大きく違うのは、日本は終身雇用をとっているということです。雇用されていることのメリットがすごく大きいんです。これは一概に悪いこととは言えないと思うので、サラリーマンが辞めないかたちでの「社内起業」のようなものができると良いなと思っています。企業内で新規事業を立ち上げるようなところに、ベンチャーに投資されているような金額が、同じかそれ以上で投資されるような動きが出てくるといいなと思います。


――そういう意味では会社の方策も重要になりますね。

大企業の経営者が最近、ベンチャー投資のための「コーポレートベンチャーキャピタル」というベンチャー投資のファンドのようなものを立ち上げるケースがすごく増えてきています。それと同じような仕組みを社内の新規事業にも投資するような枠組みがもっと促進されていくといいなと思います。


■麻生要一氏プロフィル
リクルートで1500を超える新規事業の立ち上げに携わり、独立。企業内の新規事業を支援する会社と医療レベルのゲノム・DNAを解析する会社の2つを同時に立ち上げた。さらに起業家を支援するベンチャーキャピタル運営にも参画。サラリーマンを「社内起業家」へと覚醒させ、日本の企業が新規事業を開発する力を備えることで新たなイノベーションが生まれる社会を目指している。


【the SOCIAL opinionsより】