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疑似体内でつくられた“人工のフォアグラ”

2019年4月12日 15:40
疑似体内でつくられた“人工のフォアグラ”

人工的にお肉を培養してつくる「人工肉」の開発が進んでいる。2023年には、人工のフォアグラが食べられるかもしれない。

日本のベンチャー企業がつくった人工のフォアグラ。これは細胞を培養してつくられた、いわゆる人工肉だ。この企業が開発したカルネットシステムと呼ばれる疑似体内でつくられた。

インテグリカルチャー・川島一公CTO「我々の体と全く同じで、いろんな臓器が血管でつながっています。それを模したもので…」

従来の人工肉はミンチ状だったが、この技術では将来的にステーキ肉もつくれるという。

川島さん「普通のお肉と変わらないクオリティーのものを提供したい」

こうした技術は細胞農業と呼ばれ、食料問題への対策や宇宙での食料生産に活用できると注目されている。

しかし生産コストが実用化の壁になっている。従来は微生物にタンパク質をつくらせて肉をつくるという方法で100グラムあたり数千万円かかる。しかし、カルネットシステムは微生物を使用せず100グラムあたり数万円まで下げることができる。

さらにこの技術で使用する培養液は粉末にできて、水を加えると、再度、培養液として使えるので宇宙にも持っていけるという。この粉末をなめると、海の香りが感じられるという成分は肉のもととなるアミノ酸やミネラルなので、調味料としても使用でき一石二鳥だ。

川島さん「今までにないものを受け入れてくれる方は、はじめは限定的かなと思うが、培養肉を一般のスーパーにも並べていただいて、色んな方が選択できるようなものをつくりたい」

人工のフォアグラは2023年の販売を計画しているそうだ。

【the SOCIAL futureより】