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桜田五輪担当相が辞任 安倍首相決断のワケ

2019年4月10日 23:39
桜田五輪担当相が辞任 安倍首相決断のワケ

桜田五輪相担当が自らの発言の責任をとって、10日午後、辞表を提出した。桜田五輪担当相は、これまでも度々発言が問題になってきたが安倍首相は守ってきた。しかし、今回はなぜこんなに決断が早かったのか?

これまで問題発言などもあったが、今回はちょっと次元が違った。桜田五輪担当相は発言の後、記者に指摘されて問題だと気付き、すぐに菅官房長官に電話したという。

与党内からも「今回の発言はこれまでで一番重い」「被災地がらみは絶対にダメなやつだ」「呆れてものが言えない。選挙に影響したら許せない」などと、極めて厳しい声が上がった。

■政権へのダメージは?

これだけの発言のためダメージは大きいと言える。当然、安倍首相の任命責任も問われるし、「辞任ドミノ」を狙っていた野党にとってはまさに攻め時との声も聞かれる。

一次政権でも閣僚の辞任ドミノをきっかけに参院選惨敗、退陣という流れになったため、安倍首相にとっては非常に嫌な流れで、それを一刻も早く食い止めるべく、今回のスピード決断につながったと言える。

■後任の鈴木俊一さんは大丈夫なのか?

鈴木俊一さんは五輪担当相の経験者。官邸内では早々に、「経験者」を前提として人選が行われていた。

理由としては、スキャンダルがないかどうかなどのいわゆる身体検査をそれほどしっかりやらなくていいということ。国会会期中に交代しても対応できる能力があるということ。

それからやはり、長引けばこの問題自体を引っ張ることになって政権へのダメージも大きくなるため、手続きを急いだということも言えるだろう。

■選挙への影響は?

まさに、大阪12区と沖縄3区の補選が行われている最中で、夏には参院選も控えている。ある閣僚経験者は「もう選挙は厳しいだろう。補選もそうだし、参院選も東北は厳しい。被災地が東北という意味だが、とにかく厳しいと話している。

また大阪選出の自民党議員は「補選への影響を最小限にするために辞めさせたのだろうが、正直、心配だ」と語った。