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新元号「令和」安倍首相×有働由美子(1)

2019年4月2日 2:41
新元号「令和」安倍首相×有働由美子(1)

安倍首相は1日、新しい元号が「令和」に決まったことを受けて、日本テレビ「news zero」有働由美子キャスターの単独インタビューに応じた。(1/2)

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有働キャスター「菅官房長官がされたこれ(新元号の発表)を自分でもやりたかったなぁみたいなことは、ちょっとぐらいは?」

安倍首相「今回もですね、いろんな方から『総理自身がやった方がいいですよ』という話が実際ありました。しかしですね、閣議決定をしたこと、閣議の中身については、官房長官が記者会見で発表するということになっておりますので、今回もですね、前例に倣えというよりも、閣議で決定したことについては、官房長官から発表しようというふうにさせていただきました」

有働キャスター「とはいえ、この映像が、小渕さんのときもそうですけども、かなりインパクトがあるのですが、全然そこはあの…興味は?」

安倍首相「平成を発表されたときの総理大臣は誰ですかというと、ほとんどの人たちが、小渕さんだと答える人が多いんですね。ですからそうなりますよというふうに私も言われたんですが、それはそれでしょうがないと、こう思いました」

有働キャスター「一方で、総理談話は前回のときは官房長官が読まれたわけですけれども、今回は自分でやるぞっていうのは、どういう?」

安倍首相「まずですね。前回の新しい元号を決定・発表は、これは戦後、新しい憲法のもとでは初めてとなりました。今回はですね、天皇陛下がご退位をされて、皇太子殿下がご即位をされるという初めての出来事の中で、あらかじめ元号を決めていくんだな、ということを天皇陛下がご退位について述べられた。そして国会で法律が決まった後も、みんなそれを考えてきた。その中で、今回また30年前と違って、30年前は総理大臣が記者会見というのをめったに行っていなかった。今はさまざまな機会に官邸に入る際、あるいはさまざまな出来事があったときに、官邸から出たり、どっかに行ったときもですね、マイクを向けられますね。ですから今回は総理大臣談話を発表する上において、これほど重大な発表ですから、私自身が国民の皆さんに向かってですね、談話を述べ、説明すべきだろうと、そういう判断をいたしました」

有働キャスター「万葉集のあの難しいくだりを、とうとうと述べてらっしゃいましたけど。あれは準備されていたんですか? 他の案も含めて。それとももう『令和』で何となく用意されて…」

安倍首相「用意についてはですね、事務方が用意をしておりますから、おそらくさまざまな案について用意をしていたんだろうと思いますね。ですから大変、準備、忙しかったと思います」

有働キャスター「じゃあ、他の案だったらそれを総理が伝えるという…」

安倍首相「ということですね」

有働キャスター「『令和』はRでしょうか、Lでしょうか?」

安倍首相「Rです。Rで統一をしたいと思いますし、すでに海外に向けてですね、外務省から新しい元号について発信をしていますが、Rで統一をしています」

有働キャスター「総理は最初に『令和』をご覧になったとき、どういう印象だったのか?」

安倍首相「最初に『令和』を見たときにはですね、これは梅の花の歌32首の序文なんですが、序文にある、厳しい冬を乗り越えて春の訪れを告げるように、梅の花がぱっと咲き誇る、この情景が目に浮かんできました。今までの元号もそれぞれ素晴らしいと思いますし、そういう時代でありたいという思いが込められていると思いますが、この『令和』という元号からはですね、ある情景が頭に浮かぶ。そして、日本の四季の素晴らしさ、自然との関わりについて考えさせられるという意味では、大変新鮮な、この印象がありましたね」

有働キャスター「最初にご覧になったのは、学者の方々が案を出してきたときということですか?」

安倍首相「(今年)3月の14日に、正式に考案を依頼をいたしました。そして、そののちですね、官房長官が整理をされ、私に報告をしてくれたときにですね、たくさんの案の中の一つとしてありました」

有働キャスター「それはどういうふうに持ってこられるものですか? ワープロでA4みたいな感じなんでしょうか? それともきちんと何か箱に入って墨で書かれていたりとか…」

安倍首相「それはワープロでしたね。ワープロでしたが、それなりに重々しい雰囲気がありましたけど」

有働キャスター「重々しいフォントだったということでしょうか?」

安倍首相「ややですね」

有働キャスター「有識者懇談会がまさにこの部屋で行われたということですけれども、そのときには6案が並べられて?」

安倍首相「うまく誘導されてますけれども。何案だということは申し上げることはできませんが、絞った案を並べてお示しをさせていただきました」

有働キャスター「平成のときは1、2、3と番号が書いてあったということですが…」

安倍首相「番号が書いてあったかどうかはわかりませんが、案がいくつか並んでいたと思います」

有働キャスター「その中でも『令和』は、総理はイチオシだったんですか?」

安倍首相「私が推したとか、そういうことではなくてですね、『令和』がいくつかの考案の中に入っていたのは知っておりますし、それを整理したものを官房長官が持ってきたことも知っておりますが、また本日、官房長官が法制局長官と相談の上、さらに絞っていく、そういうことは私も知っていますけれども、その上においてですね、この案を有識者のみなさまにお示しをして、我々は虚心坦懐にみなさまのご意見を伺い、そしてみなさまのご意見も参考にしつつ、全閣僚会議を開き、説明をさせていただき、また(衆参)正副議長のご意見もいただき、内閣として決定をさせていただいたと、こういうことなんですね」(2に続く)