スペインにある北朝鮮大使館が先月、襲撃された事件について、北朝鮮外務省は３１日、「重大なテロ行為」と非難した上で、金正恩体制の打倒を目指す団体が関与を主張していることをめぐり、「注視している」と強調した。

北朝鮮外務省は３１日、スペイン・マドリードにある北朝鮮大使館が先月２２日に襲撃され、コンピューターなどが奪われた事件について、「職員を拘束し、拷問して通信機材を強奪した重大なテロ行為だ」と非難した。国営の朝鮮中央通信が伝えたもので、この事件について北朝鮮が公式に反応を示したのは初めて。

この事件をめぐっては、金正恩体制の打倒を目指す団体「自由朝鮮」が関与を主張し、ＦＢＩ（＝アメリカ連邦捜査局）に情報を提供したと訴えているが、北朝鮮外務省は、「ＦＢＩやわが国の体制に反対する団体が関与しているという説を注視している」と強調。スペイン当局に対し徹底した捜査を行うよう求めた。