物別れに終わった先月の米朝首脳会談で、トランプ大統領が北朝鮮に対し、全ての核兵器をアメリカに引き渡すよう求めていたとロイター通信が２９日に報じた。

ロイター通信は、トランプ大統領が首脳会談の２日目に金正恩委員長へ手渡した文書を入手したと伝えている。そこには、アメリカが考える非核化の定義が記されていて、全ての核兵器と核物質をアメリカに引き渡すよう求めている。

また、核開発計画の完全な申告や査察の受け入れ、核開発に関わる科学者や技術者の民間部門への異動などが記されていたという。

こうした内容は、強硬派のボルトン補佐官が主張し、北朝鮮が拒否してきた非核化の進め方に似ており、金委員長が「挑発的で侮辱された」と感じ、会談が物別れに終わった可能性があると伝えている。