“空飛ぶ官邸”政府専用機 交代の理由は?
新たな政府専用機の運用が来月から始まるのを前に、24日、新旧専用機の交代式典が行われた。
政府専用機は現在のボーイング747型機からボーイング777型機となり、予備機を含めた2機体制で、来月から運用が開始される。防衛省担当の政治部・加藤記者が解説。
◆なぜ機体が交代することに?
現在の政府専用機は1993年に運用を開始した。機体の整備を行ってきたのは、日本航空。この日本航空が同型機を使わなくなったため、政府専用機のためだけに整備士を確保するのが難しくなったのが機種交代の理由だ。
新たな政府専用機は、性能や納期などで高い評価を受けた全日空が選ばれた。
◆中はどうなっている?
現行の政府専用機は安倍首相の外遊の取材で乗ったことはあるが、まだ新しい機体には乗ったことがない。ただ、去年12月、報道陣に新たな機体の内部が公開された。
首相の外遊に同行する官僚などのスタッフ用にはビジネスクラス相当の席を21席用意されている。また、打ち合わせができる会議室や、首相などが使う貴賓室、シャワー室なども備わっていて、政府専用機は“空飛ぶ官邸”とも呼ばれている。
◆新しい機体、特に何が変わった?
まず性能面。新しい政府専用機では、一度の給油で飛べる航続距離が約1万4000キロにのび、エンジン性能も向上、燃費も向上している。
さらに、新たな機体では我々記者も含め、乗客が無線通信(=Wi-Fi)も利用できるようになった。
安倍首相は来月、アメリカなどを訪問する方向で調整していて、新しい政府専用機を利用する初めての外国訪問となる見通し。