正男氏殺害 釈放見送り…母親「不公平だ」
2017年、マレーシアで北朝鮮の金正恩委員長の兄・金正男氏が殺害された事件で、殺人罪で起訴されているベトナム国籍の女についてマレーシアの司法長官は14日、起訴取り下げの要請を却下し、女の釈放は見送られた。
ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告は2017年、マレーシアで北朝鮮の男らと共謀して金正男氏の顔に猛毒の「VX」を塗りつけ殺害した罪で起訴されている。
マレーシアの司法長官は14日、フォン被告について弁護側が要請していた起訴取り下げを却下し、裁判の継続が決まった。裁判後、フォン被告はベトナム大使館の関係者の手を取り、涙を流し続けた。
一報を受け、ベトナムに住むフォン被告の両親は、釈放されると信じていただけに失望が大きいと話した。
フォン被告の父親「家族も(釈放を)期待していたので、すごく悲しい。今は待つしかない。私の娘は絶対無実だと、ずっと信じている」
フォン被告の母親「すごく不公平だ。2人が同じことをやったのに1人だけ出られないのは不公平だ」
フォン被告の弁護士はベトナム政府とも協力して今後も早期の釈放を求めていくとしている。次回の裁判は来月1日に開かれる予定。