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課題は記憶の伝承…高校旧校舎を震災遺構に

2019年3月11日 18:14
課題は記憶の伝承…高校旧校舎を震災遺構に

11日、東日本大震災の発生から8年がたった。宮城県石巻市の日和山にある「鹿島御児神社」から伝える。

――午後2時46分。石巻市では雨の中、多くの人が海に向かって黙とうをささげた。

宮城県内では震災で9542人が犠牲となり、1219人の行方は今もわかっていない。一方、災害公営住宅は99%が完成し、目に見えるハード面の復興は終わりに近づいている。

今後、課題となるのは記憶の伝承。震災遺構である気仙沼向洋高校の旧校舎の一般公開が10日から始まった。津波で校舎4階にまで運ばれたガレキはそのまま残されていて、震災を風化させないための取り組みが続く。

記憶の伝承や転居を繰り返した人たちの心のケアなど、復興が進んだゆえの“目には見えにくい課題”と向き合っていく必要がある。