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福島・大熊町 来月にも一部避難指示解除へ

2019年3月11日 10:35
福島・大熊町 来月にも一部避難指示解除へ

東日本大震災の発生から11日で8年。原発事故により、今も多くの人が避難を強いられている福島県大熊町から現在の様子を伝える。

福島第一原発がある大熊町は1万1000人あまりの全ての町民が避難生活を送っているが、この地域を含む町の4割の地域で来月にも避難指示が解除される。新しい役場庁舎もまもなく完成する。しかし、学校や商業施設の建設はこれから、元の生活をいつ取り戻せるのかは不透明なまま。

避難生活を続ける人は県の内外で今も4万人以上にのぼる。そして、これまでに震災関連死を含め県内では4099人が亡くなった。避難が長引けば震災関連死で亡くなる人が増える恐れもある。

そうした中、事故を起こした福島第一原発では、溶け落ちた核燃料・デブリの取り出しを再来年の2021年に予定。しかし、相次ぐトラブルで廃炉作業は一進一退を繰り返している。

大熊町でも、一部でようやく帰還が始まる。ただ、町では除染の計画すら無い地域もあり、状況は複雑化している。