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新元号“絞り込み”最終段階…日本古典も

2019年3月1日 0:49
新元号“絞り込み”最終段階…日本古典も

「平成」に代わる新たな元号の発表まで1か月となった。政府はこれまで、複数の有識者に新元号の考案を依頼していたが、1日までに候補が出そろい、絞り込み作業が最終段階に入ったことが分かった。

複数の政府関係者によると、政府はこれまで日本文学、中国文学、東洋史、日本史を研究する有識者に新元号の考案を依頼していた。候補は1日までに政府に提出され、地名などと重複していないかチェックした上で、菅官房長官を中心に数案まで絞り込む作業が進められているという。

また、これまでの元号はすべて中国の古典から選ばれているが、安倍首相は周辺に対し、「元号の出典は日本で書かれた書物がいい」と話しているということで、今回は、室町時代までに漢文で書かれた日本の古典に由来する案も候補にあがっているという。

来月1日の元号決定前には、各界の有識者を呼んで「元号に関する懇談会」が開かれる。『平成』の時には、8人のメンバーのうち女性は1人だったが、今回は、複数の女性を起用する方向で最終調整が進められている。

菅官房長官は、先月28日の会見で、「新たな元号が広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしていくよう各界の有識者などの意見を伺いながら決定していきたい」と強調した。

一方、安倍首相は先週、東宮御所を訪れ、皇太子さまに国内外の情勢を説明したが、政府関係者によると、今月中旬と下旬に2回さらに説明を行うことを検討しているという。