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米朝会談「外交的失敗に等しい」有力紙分析

2019年2月28日 23:35

ベトナムで開かれていた2回目の米朝首脳会談は、非核化をめぐる溝を埋められず、合意には至らなかった。金委員長とトランプ大統領はいまどうしているのか? ハノイから取材を続ける井上記者が伝える。

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私は、金委員長の滞在先に来ている。ここに金委員長が戻ってから7時間半がたったが、外出もせず、こもっている模様。金委員長は、何度もトランプ大統領に親書を送り、今回の直談判にまで持ち込んだが、まさかの成果なし。戦略の見直しを迫られることになりそうだ。

一方、トランプ大統領はいま専用機の中だ。去年の首脳会談の直後に大統領が投稿した動画は成果をアピールするものだったが、今回は、ベトナム要人との会談動画をアップせざるを得なかった。外交をテコにした政権浮揚も狙えない厳しい状況と言える。

今後、非核化は見通しが明るいとは言えない。アメリカの北朝鮮専門家は、「米朝交渉の勢いが失われるだろう」と指摘している。

また、有力紙は「希望を抱き、20時間かけてベトナムまで来たが、外交的失敗に等しい」と分析している。