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日露外相会談 協議継続で一致も依然難航

2019年2月17日 7:21

北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉をめぐり、交渉責任者として2回目となる日露外相の会談が訪問先のドイツで行われた。ラブロフ外相の訪日を調整するなど、両外相は引き続き協議を行うことで一致したが依然、交渉は難航している。

会談は約1時間30分間行われ、両外相は、近く交渉の実務を担う外務次官級の協議を行い、その後、なるべく早いラブロフ外相の訪日を調整することで一致した。河野外相は交渉の前進を強調している。

河野外相「(北方領土交渉は)70年かかっている、一足飛びにゴールに行くということにはなかなかならない、少なくとも着実に前進していると思っていいかと思います」

これに対し、ラブロフ外相は、交渉の期限は決めていないと明言するなど、慎重な姿勢を示した。

ラブロフ外相「ロシアは(平和条約交渉の)人為的期限は何も決めていない。我々は日本側に対しそのような予定は、何もないと冷静に説明している」

これは6月に大阪で開かれるG20サミットでプーチン大統領が訪日した際、何らかの進展を期待していた日本側にくぎを刺した形。

また、ラブロフ外相は改めて「平和条約締結のため必要な第一歩はクリル諸島(北方領土)全体のロシアの主権を認めることだ」などと述べ、依然、強硬な姿勢を崩さなかった。

交渉の回数は積み重なってきているものの、その中身は平行線のまま。日本政府は今後、長期化も視野に入れた厳しい交渉を余儀なくされている。