×

「マンホールのフタ」販売したら…応募殺到

2019年2月14日 18:45
「マンホールのフタ」販売したら…応募殺到

誰もが知っているのに普段、あまり気にしないモノが今、話題となっている。それは「マンホールのフタ」。全国で販売も行われていて申し込みが殺到したという。人気の背景に何があるのだろうか。

    ◇

雨の日も風の日も、人々に踏まれ続けるマンホール…しかし今、思わぬ出来事で日の目を見ることとなった。その主役は、福井県福井市にあるマンホール。表面には市のシンボル「不死鳥」などがデザインされている。市役所の倉庫に案内してもらうと、置かれていたのは先ほどと同じ柄のマンホールのフタ10個。実は…

福井市下水管路課・水上大輔さん「不要なマンホールのフタをほしい方に応募いただきまして、1枚1000円で販売いたします」

新品は3万円程度だというマンホールのフタ10個をなんと1個1000円で販売(※洗浄済み)。期待はしていなかったものの、この中古のマンホール。マンホールなだけに…

福井市下水管路課・熊井雄大課長補佐「フタを開けてみますと、10枚のフタに対し190件あまりの応募が来て、非常に影響大きかったなと」

なんと、全国から191人の購入希望者が殺到。しかしこれらは、20年も使われ処分される運命だったマンホール。直径は60センチもあり、購入者は自分で取りにこなければいけない。40キロもあるので移動させるのも大変だ。

一方、マンホールの販売は、他の自治体でも。群馬県前橋市では、バラなどがデザインされたマンホールを1個3000円で販売したところ、10個に対し、なんと200件の購入希望者が。

また、神奈川県茅ヶ崎市では、サザンオールスターズのヒット曲にも登場する「えぼし岩」などをデザインしたマンホールを最大1万円で販売し、39個が売れた。一体、何に使うのだろうか。

福井市下水管路課・熊井課長補佐「聞いたところではお庭のオブジェとして飾られる方も」

マンホールは、庭のオブジェに大変身。福井市は14日にマンホールの購入希望者へ、当せんの通知を始めるという。

また、マンホールが注目されたきっかけの1つには、地域のマンホールをカード化した「マンホールカード」のブームがある。

このカードは全国407の自治体の窓口などでもらえ、現在約500種類。表面は、マニア心をくすぐるマンホールの座標付きで発行枚数は、約3年間で290万枚にも到達している(去年12月時点)。

マンホールに恋する蓋女という言葉も生まれた。

蓋女・テツコさん「その場所にずっといて、人の流れとかずっと見てきた生き証人みたいな気がするので、来たら触っちゃいます」

また、このマンホール人気にあやかった商品も登場。東京都多摩市にあったのは、あらいぐまラスカルが描かれたかわいらしいマンホール。アニメを手がけた会社が多摩市にあることから設置されたというが、マンホールを忠実に再現したクッキーも登場したのだ。

多摩市カフェれすと なな・古川由実店長「お一人様で10枚20枚と買っていく方もいます」

食べやすくするため、色を黒から茶色に。「おすい」の文字も「マンホール」に変更した。

古川店長「あのマンホールを見て小さい女の子がここにクッキーを買いに来たこともありました」

クッキーを手にしたお客さんは…

お客さんは「かわいいじゃな~い。マンホールとは夢にも思わなかった」

現在、多摩市の3か所で販売していて、1200枚以上売れているという。