統計不正めぐり 与野党攻防
厚生労働省の不正統計調査の問題をめぐり、野党側は、実質賃金の伸び率を政府が明らかにしなければ予算審議には応じられないと反発している。
与党側は週明けから今年度補正予算案の審議に入りたい考えだが、野党側は正しい統計に基づいた、賃金の伸び率を明らかにするよう強く求めている。
立憲民主党・辻元国対委員長「もうここまできたら、かさ上げアベノミクスではないか。実質賃金隠しでは政策議論をする前提にないんじゃないかと」
実質賃金の伸び率について安倍首相は30日、「算出が可能か担当省庁で検討している」と答弁した。31日朝の野党国対委員長会談では、この答弁への批判が相次ぎ、実質賃金の伸び率を政府が明らかにしない限り、予算審議を拒否する方針を確認した。
一方、与党側でも厚労省の対応に不満が高まっている。
自民党厚生労働部会・小泉進次郎部会長「一言で言うと、厚労省、まわっていないですね。全体のガバナンスがきいていないところが相当あらわになっていますので、大変不安を覚えます」
与党側は、不正な調査は「あくまで厚労省の問題」と位置づけ、予算委員会の質疑のトップバッターに自民党の小泉厚労部会長を起用し、追及姿勢をアピールしたい考え。