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働き方改革で産業医の機能強化 何変わる?

2019年1月21日 16:37
働き方改革で産業医の機能強化 何変わる?

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「働き方改革で産業医の機能が強化」。産業医・眼科医の三宅琢氏に話を聞いた。

働き方改革関連法が今年4月から施行される。それにともない、企業側は産業医に「必要な情報を提供」すること、「産業医の勧告を受けたときは、内容を衛生委員会に報告」すること、「講じた措置の内容を記録・保存」することが義務付けられる。

ネット上ではこんな意見が見られた。

「産業医なんていない」
「中小企業は対応できるの?」
「産業医の働き方は大丈夫か?」


――この話題について三宅さんの意見をフリップに書いていただきました。

「『病気』と『元気』のバランスがとれている状態の図」を出す。

今回の法改正で産業医の機能が色々と増えたり、期待度が増えるのですが、まずそもそもみなさん一般的に働いていて産業医というものを知らないんじゃないかと思います。

基本的には健康診断で呼び出されたりとか、時間数の長い残業をしていたりすると「体調はどうですか」と聞かれたりする、そんなイメージなので呼び出されたことのない人は、ほとんどかかわったことがないと思います。

しかし、今回の法改正というのは、非常にチャンスなんです。誰にとってチャンスかというと企業にとってのチャンスです。これまでは産業医の仕事というのは働くことで病気になる人を減らすという病気をどう予防するかということがメインでした。

しかし、今回の法改正で一番大きなところは、産業医と健康の情報だけではなくて、例えば勤怠、労働時間の管理を含めてしっかりコミュニケーションをとって下さいということが一番重要なんですね。

そのうえで“元気”の部分まで話が進んでいて、具体的には快適な職場づくりをするために産業医にアドバイスを受けるというところまで入ってきます。するとこれまで以上に産業医の求められる範囲が増えるので、ぜひ企業の人たちに、いま産業医の先生がいるのであれば、その先生にどんどんオーダーを投げて産業医の先生と一緒に成長していくということを考えて欲しいんです。


――では、人をみていたのを環境まで範囲を広げてみるということですね。

もともと、環境調整するのが産業医の仕事ではあるのですが、健康という面でみたときに快適な職場とは何かというところまで話ができるようになったので、そこに対して、私がいつも思っているのは産業医を育てるのは企業のニーズなんです。

ですので企業側が産業医にどんどんオーダーを入れることで産業医の先生たちの意識も上がって病気だけではなく、元気にまで意識があがっていくといいなと思っています。

――従業員のプラスにもつながりますね。

【the SOCIAL opinionsより】