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サケにマグロ…“正月食材”高騰でピンチ!

2018年12月26日 18:42
サケにマグロ…“正月食材”高騰でピンチ!

今年も残すところあと5日。おせち料理などお正月の準備を始めている方もいるのではないだろうか。今年そのお正月に欠かせない食材が軒並み高騰している。

クリスマスも終わり今年もあと5日。そろそろ気になってくるのがおせちの準備だが、実はこの年末多くの食材が高値の傾向となっている。

買い物客「筋子買ってきたんですけど、ほかのところだともっと高いので」

東京の卸売市場で、北海道産が去年の倍以上の価格で取引されるなど、近年不漁が続くサケ。当然その卵である筋子やいくらも依然として高止まりの状況が続き、“長寿の願い”を込めたおせちの縁起物エビも、東京の卸売市場では去年に続き今年も高値で取引されている。

ほかにも産地青森県大間などで、この冬不漁が続いたマグロなども高値に。そして、今年の年末は偶然か…赤い水産物に軒並み高値が続いているという。

石山商店・山口昌弘さん「(Q.いま何の食材が高くなっている?)赤い色の商品ですね。もうみんな高いですね」

中でも今年の年末高値となっているのが、この赤さがおせちに彩りを添える縁起物タコ。

26日、私たちは東のタコの産地として有名な宮城県南三陸町の漁港へ。大きなマダコが水槽の中にびっしり…しかし、漁師に話を聞いてみると。

漁師「大きい(タコ)は取れなくて、小さいのを4枚5枚取って終わり」「去年と(水揚げ量を)比べると半分くらいだね」

去年に比べ水揚げが落ち込んでいるという。

宮城県漁協歌津支所、阿部美津雄支所長「キロ単価(去年は)900円。今年はキロ1250円、3割くらい高い」

東の産地で高値に、さらには…。

阿部美津雄支所長「(西の産地)明石の方でタコが取れないらしいんです。世界的にもタコが食べられるということで、単価も上がっているような状況です」

西の産地明石でも不漁だったことなどから、国産のタコ全体の価格が高値になっているという。

一方で、輸入の煮ダコも東京の卸売市場での去年12月25日には、1キロあたり2484円で取引されていたが、今年の12月25日は3240円。3割近く高値となるなど、世界的に需要が高まるタコは価格が高騰する傾向にある。

年末に需要が高まる赤い水産物の高値はほかにもある。

石山商店・山口昌弘さん「毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニと3種類ありますけど、去年に比べて1割2割高くなっています」

特に高値だというのが、カニミソが醍醐味の毛ガニ。いつもよりぜいたくをしたいお正月。ゆっくり味わいたい冬の味覚だが。

北海道料理ユック新橋店、中山亮介調理部長「大きい毛ガニが取りづらくて、カニの方も相対的に3割くらいの(仕入れ)価格アップということになっています」

北海道のえりも岬沖では、2月末まで行われるという毛ガニ漁だが、漁協によるとこの冬、ここまでは不漁の傾向に。

東京の市場では、去年のこの時期1キロあたり786円だったが、今年は1085円と4割ほど高値で取引されている。赤い水産物を中心に高値が続く今年の年末。さらに追い打ちとなるのが、おせちに使う野菜の高値。

末広がりの「八」という文字がつくことから、おせちの縁起物とされているサトイモの一種「八頭」。都内のスーパーでは26日-

スーパーイズミ・五味衛社長「この辺だったら1グラム20円が、今年は60円の値段になってる」

さらに、おせちの筑前煮など煮物に使われるごぼうも東京・大田市場では去年の同じ時期に比べて3割以上高値。そして、ふと気がつくと水産物や野菜などいつもより高くつきそうな今年のおせち。平成最後のお正月。家計への影響は少なくなさそうだ。