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シリア民兵組織 米軍のシリア撤退を批判

2018年12月21日 2:50

内戦が続く中東のシリアからアメリカ軍が撤退を始めたことについて、20日、アメリカの支援を受けてきたシリアの民兵組織が強く批判した。

トランプ政権は19日、アメリカ軍がシリアから撤退を始めたと発表し、トランプ大統領は「過激派組織『イスラム国』を打ちのめした」などと理由を説明した。

しかし、アメリカの支援を受けて「イスラム国」と戦ってきた民兵組織「シリア民主軍」は20日、声明で「テロとの戦いはまだ終わっていない」とした上で、「『イスラム国』を根絶やしにする努力を台無しにして、世界の平和に深刻な影響を与える」と、アメリカ軍の撤退を強く批判した。

一方、シリアのアサド政権を支援するロシアのプーチン大統領は、アメリカ軍の撤退について「正しい決定だ」と述べた。

ロシア・プーチン大統領「(シリアでの)米軍の存在は違法だ。国連安保理決議やシリア政権の要請を受けていない。撤退の決定をしたならば、それは正しい」

アメリカ軍の撤退により、シリアでは政権側を支援するロシアやイランの影響力が一層強まると見られている。