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どんな悪口を言っても許される悪態まつり

2018年12月20日 15:42
どんな悪口を言っても許される悪態まつり

天狗に悪態をついて罵声を浴びせる「悪態まつり」が行われた。どんな悪口を言っても許されるという伝統のまつり、何のために行われるのだろうか。

悪口で年納め!奇祭「悪態まつり」。

参拝者「ちんたら歩いてんじゃねー!バカヤロー!」

子ども「早くお菓子をくれよ!バカヤロー!」

祭りの間、悪口を言われ続けるのは神主と白装束で天狗(てんぐ)の格好をした13人。

参拝者「もっと盛り上げろ!コノヤロー!」

道中、悪口を言われても終始無言だ。なかには神主と天狗への悪口だけでなく…

男性「嫁のバカヤロー!」

女性「足が臭いんだよ!」

男性「うるせえ!バカヤロー!」

女性「口も臭いよ!」

男性「当たり前だ!」

仲むつまじい夫婦のやりとりや、逆に…

男性「嫁~!帰ってこい~!」

もはや悪態ではなく悲痛な願い事まで。

男性「5日間、嫁が出て行っちゃいまして。今は戻って来ました」

その時の感情がふと蘇(よみがえ)ったという。

男性「子どもが今年生まれたんですけど、子どもの教育の問題でぶつかってお金も置いていかず、兵糧攻めってやつですか。僕おとなしいから(普段)言えないんです」

今年一番のストレスを晴らし、家族の元へ帰って行った。

約4キロに及ぶ山道を歩きながら、16か所にお供え物をして回るこの行事。最後には境内で餅や菓子がまかれる。起源は諸説あるが300年以上もこの地域に根付く年に1度のお祭りだ。無病息災や家内安全を願い、この日は1500人以上が境内を訪れた。

愛宕神社・友部靖雄総代会長「鬱憤がたまると気持ちが優れないんで、(昔からこの日は)個人の名前を言わないで悪態をつくことが許されたということで(この日は)言いたいことを言ってもいい日」

【the SOCIAL viewより】