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自民党「憲法改正案」提示 来年に見送り

2018年12月10日 12:22
自民党「憲法改正案」提示 来年に見送り

今の国会は会期末の10日、衆議院の憲法審査会が開かれた。安倍首相が目指していた自民党の憲法改正案の提示は、来年の通常国会以降に見送られることになった。

「安倍一強」と言われる中、この国会でも改正入管法など重要法案が短時間で成立した。しかし、安倍首相が目指す憲法改正を巡る議論は足踏み状態が続いている。

会期末まで与野党出席の審査会が開けなかったのは、これまで与野党合意のもとで開催されてきた審査会を、与党と憲法改正に前向きな一部の党派だけで行ったことに野党側が猛反発したため。

立憲民主党・山花筆頭幹事「これまで大事にされてきたことが壊れてしまったというのは、非常に残念に思っています。今後も丁寧な運営というのも求めてまいりたいと思っています」

自民党・新藤筆頭幹事「今後はより政局から離れて、国民のために静かな環境で憲法論議を深めていく。これが私たちの役割ですから、しっかりとその務めを果たしていきたいと思っています」

安倍首相は、憲法改正の議論を前に進めるため、党と国会の要職に自らに近い議員を据えて今の国会に臨んだ。しかし、憲法審査会を前のめりの姿勢で進めようとした結果、野党の反発を招き、裏目に出た形。

公明党も憲法改正に慎重な姿勢を示す中、自民党が来年の通常国会でどのような戦略を描くのかが焦点となる。