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米中首脳会談 新たな追加関税見送りで合意

2018年12月2日 12:06

G20首脳会議が行われていたアルゼンチンでは日本時間の2日朝、米中首脳会談が行われた。激化の一途をたどっていた貿易戦争だが、両首脳は、アメリカが来年1月に予定していた関税の引き上げを猶予することで合意した。

泥沼化していた米中の対立だが、トップ同士の直談判で「一時休戦」にこぎつけた形。両首脳はそれぞれ合意に向けて強い期待感を示した。

トランプ大統領「非常に重要な会談だ。双方にとって良い結果を得られるだろう」

中国・習近平国家主席「我々の協力が世界の平和と繁栄の推進に極めて有益になる。共同で両国関係の未来を描くべき」

夕食を交えた会談は予定を大幅に超え、2時間半近くに及んだ。ホワイトハウスによると、アメリカは来年1月に予定していた制裁関税の引き上げの実施を見送るかわりに、中国はアメリカから農産物などを輸入することで合意した。

一方、関税引き上げの猶予は90日間とされ、その間、中国は技術移転の強要や知的財産の侵害などをめぐり改善に向けた交渉を行い、不調に終われば関税の引き上げを実施するという。

当面の対立の激化は回避したものの、アメリカは中国の産業戦略そのものの見直しを要求していて、米中間では今後も激しい駆け引きが続くとみられる。