イギリスのメイ首相は２６日、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）からの離脱の条件を定めた協定案の議会での採決を来月１１日に行うと明らかにした。しかし与党内にも反対派が多数おり、現時点では承認は困難な状況。

２５日に開かれた臨時のＥＵ首脳会議では、イギリスの離脱の条件を定めた「離脱協定案」などが正式に承認された。

こうしたなかメイ首相は２６日、協定案の議会採決を来月１１日に行うことを明らかにした。首相官邸によると、採決に先だって５日間の審議が行われるという。

ＢＢＣによると、議会で承認を得るには過半数の３２０人が必要。しかし与党・保守党にも離脱強硬派を中心に反対派がおよそ８０人おり、現状では承認は困難な状況。

メイ首相は今後、反対派の説得に努める考えだが、議会で承認が得られなければ社会や経済が大混乱に陥る恐れのある「合意なしの離脱」を選択せざるを得ない状況に陥る可能性もある。