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露報道官「双方の利益害さない妥協が必要」

2018年11月19日 10:43

北方領土の問題をめぐり、ロシアの大統領報道官は18日、日ソ共同宣言で明記されている歯舞群島と色丹島について、「自動的な引き渡しは絶対にない」と主張し、引き渡しが既定路線ではないとの認識を示した。

14日の日露首脳会談では、平和条約の締結後に歯舞群島と色丹島を引き渡すことを明記した日ソ共同宣言を基礎に、交渉を加速させることで合意した。

しかし、ロシアの大統領報道官は、18日に放送された国営テレビの番組で、今後について「何らかの領土が自動的に引き渡されると言えるだろうか。それは絶対にない」と主張した。その上で、「双方の利益を害さない妥協が必要だ」と強調し、引き渡しは既定路線ではなく、交渉が必要との考えを示した。

プーチン大統領も会談翌日、日ソ共同宣言には2島を引き渡す具体的な条件が書かれていないと述べ、島の返還に期待を寄せる日本をけん制している。