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ラーメンからチョコまで塩が人気!理由は…

2018年10月29日 19:46
ラーメンからチョコまで塩が人気!理由は…

今、山あいから湧き出た温泉から作った「塩」が、品薄になるほどの人気となっている。調味料としての「塩」人気。用途はラーメンからなんとチョコレートまで。そこにはある理由があった。

都内の“ある専門店”。そこには「白いダイヤ」とかかれた塩や、茶色い塩まである。実はここ“塩”の専門店「塩屋」。料理ごとに合う塩などを約360種類も販売している。定番の人気商品なのが、ハイビスカス入りのごま塩をご飯にふりかける「ごはんの塩」。

ソルトソムリエ・許斐氏一さん「ご飯にふりかけていただくとまるでゆかりのような感じで」

そして、肉料理にオススメなのは、肉のうま味を引き立てるやや甘めな塩。また、刺身には生臭さを消す濃いめの塩がオススメだという。

お客さん「同じ物使っているより、違う物を料理に合わせて使った方が飽きがこなくていいですね」

5年前のオープン以来、お店の売り上げも好調だという。

ソルトソムリエ・許斐氏一さん「(塩に)関心を持ったお客様が年々増えてきているのを実感」

今、女性を中心に「塩」への注目度が高まっている。

“マヨネーズ”で有名な大手食品メーカーも今年2月、「塩」の新商品「キユーピーサラダソルト レモン&オレンジ」を発売。サラダ専用の塩で、岩塩とかんきつの皮などが入っていて、シンプルな味つけが野菜本来の味わいを引き立てるという。

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そして、福島県には今“品薄状態”となっている話題の塩がある。山あいから湧き出た温泉で作ったその名も「山塩」。源泉を3日間煮詰め結晶にしていく。手間がかかるため1日に作ることができるのは、わずか5キロほどだ。海水で作られた塩と比べ、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれていて、お値段は30グラムで432円。

会津山塩企業組合・栗城光宏代表理事「(Q手元に届くには?)長い場合は2か月ほどの時間をいただくこともあります」

2か月待ちになるほど、人気の「山塩」を飲食店ではラーメンにして提供している。

Q何を入れている?「山塩入りのスープなんです」

スープに山塩を使ったあつあつのラーメン。県外からのお客さんも絶えないという。普通の塩ラーメンとはどう味に違いが出るのだろうか。

お客さん「普通の塩ラーメンよりまろやかですね」「うま味がありますね。塩のうま味かな」「どんどんいっちゃいますね。大盛りでもいいかもしれない」

お客さんの箸も止まらない様子。

早稲沢屋しお○・小椋義正理事長「海の塩は辛みが強い、しょっぱみが強いんですけど、山からとった山塩の場合は甘みがあるってことで」

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さらに、「山塩」を使ったスイーツまで登場している。コーヒー店では、来月中旬に向けた新商品の試作品を製作中。次々とチョコレートの表面にふりかけられていく塩。

スタッフ「チョコレートの個性を非常に引き立ててくれるのが山塩なので」

少量の「山塩」をかけることで、カカオ豆の深い味わいを引き立て、甘みも増すという。

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なぜ、塩が人気となっているのだろうか。メーカーなどの食品の味を調査する専門家は、背景には“景気の回復”があると指摘する。

味香り戦略研究所・高橋貴洋主席研究員「(景気回復すると食材が)高付加価値な物が多いですので、こだわりの素材を生かすっていう面でも塩を使うことが多くなっている感じがしますね」

高級食材の本来の味を生かす「塩」の人気が高まっているという。新たな「塩」の魅力は今後も広がりをみせそうだ。