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記者死亡“連行しようとしたら叫び…首を”

2018年10月22日 9:12

政府に批判的なサウジアラビア(以下、サウジ)人記者の死亡をめぐり、サウジ側が新たな主張。ロイター通信は、21日、サウジ政府高官が「記者を連行しようとしたら叫んだため、首を絞めたら死亡した」と説明したと報じた。

これは、ロイター通信がサウジ側の捜査内容を知る政府高官の説明として伝えたもの。

それによると、ムハンマド皇太子の側近で情報機関のナンバー2だったアシーリ氏が、政府に批判的なカショギ氏をサウジに連れ戻すため工作員ら15人を総領事館に派遣。総領事館を訪れたカショギ氏に対し、工作員らが「薬物を投与して誘拐する」と脅したところ叫んで抵抗しようとしたため工作員らはパニックになり、カショギ氏の口を塞いで首を絞めたら死亡したというもの。

また、遺体は絨毯(じゅうたん)に包み、地元の協力者に引き渡して遺棄を依頼したとしている。

これまでカショギ氏は「生きたまま体を切断された」などとも報じられているが、サウジ側は「けんかの末、死亡した」と主張。また、一貫して皇太子の関与を否定している。

サウジ側は、こうした主張をトルコ側の捜査結果が発表される前に印象づける狙いもあるとみられる。