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北非核化・拉致解決 首相が各国に協力要請

2018年10月20日 1:32
北非核化・拉致解決 首相が各国に協力要請

ベルギーで行われたASEM(=アジア・ヨーロッパ会議)の首脳会合で、安倍首相は、アメリカと中国の貿易戦争などを念頭に自由貿易体制の強化をリードしていく考えを表明した。現地から清田大輝記者が伝える。

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ASEMの全体会合で議論の口火を切った安倍首相は、「世界で保護主義の動きが広がる中、自由で公平で開かれた、ルールに基づく多国的貿易体制を支えていくことが重要だ」と強調した。

これは、アメリカが自国の利益を優先するなど保護主義が台頭する中、WTO(=世界貿易機関)のルールに基づく自由貿易体制の強化を各国に呼びかけたもので、多くの国が同調したという。

また、安倍首相は、ASEMや各国との首脳会談を通じて、海洋進出を強める中国を念頭に、「航行の自由」の重要性を訴えると共に、北朝鮮の非核化や拉致問題の解決に向けて、協力を呼びかけた。

安倍首相としては、今回、喫緊の国際課題について議論をリードする姿勢を各国に示すことで、来年6月に大阪で開かれるG20サミットにつなげる狙いもあったとみられる。

一方、安倍首相の帰国後、来週からは臨時国会がスタートする。閣僚の資質などをめぐり野党が追及を強める中、憲法改正など議論を前に進めることができるのか、内政の難しいかじ取りがさっそく安倍首相を待ち受けている。