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政治への不信・不満高まり…米中間選挙は?

2018年10月12日 17:44

アメリカのトランプ大統領への評価が問われる「中間選挙」まで1か月を切った。ワシントンの星真理子記者に聞く。

Q:アメリカではメディアや政治への不信・不満が高まっている。

はい。毎日のように「フェイクニュース」とメディアを攻撃するトランプ大統領がこうした人々をあおっている側面もある。敵・味方の構図を作り出すことで、支持層を結束させる手法は、就任2年でさらに加速したように見える。

Q:来月行われる「中間選挙」にはどのような意味があるのだろうか?

中間選挙は日本の国会議員にあたる連邦議会の議員を選ぶものだがトランプ政権への信任投票の意味合いもある。

上院は100議席のうち3分の1、下院は435議席すべてが改選の対象となる。焦点は与党・共和党が上院下院ともに過半数を維持できるかどうか。現状、上院は共和党が過半数を維持する可能性が高いとの見方が多いだが、一方の下院は民主党が過半数奪還をうかがう勢い。もし、民主党が下院の主導権を握ると大統領は窮地に追い込まれる可能性がある。

例えば国境の壁の建設など政権の重要な政策を妨害することも可能になるし、大統領を罷免する「弾劾」も現実味を帯びてくる。大統領にとっては先日、新たに脱税への関与疑惑が発覚するなど逆風も吹いているが、中国との貿易戦争など、「他国としっかり戦っている」と強調しながら、週4回のペースで地方を回って支持固めに必死の様相を見せている。