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83年の歴史に幕…築地市場、最後の営業日

2018年10月6日 20:07
83年の歴史に幕…築地市場、最後の営業日

国民の食生活を支えてきた東京の築地市場は6日、豊洲への移転を前に、83年の歴史に幕を下ろした。築地での営業最後の日。関係者の思いを取材した。

日本の台所とも呼ばれ、83年間、親しまれてきた築地市場が6日、最後の営業日を迎えた。

東京築地魚市場大物業界・横田繁夫会長「今まで、どれだけの人々とマグロがこのセリ場を行き交ってきたでしょうか。築地市場は83年の歴史に幕を閉じます」

築地に思いをはせ、目利きをしながら記念撮影をしている業者の人も見られた。

そして午前6時、築地市場最後の冷凍マグロのセリが始まった。最終日のマグロの最高値は青森県大間産で438万5000円だったという。

営業を続けてきた仲卸業者は、築地への思いについて、次のように話す。

水産仲卸業者「子どもの頃からここで育ったようなもの。なんかさみしいですね。やべー、うるっときたよ」

野菜や果物を取り扱う仲卸業者も…。

青果仲卸業者「(Q.さみしい?)さみしいんじゃなくて、市場にありがとう」

関東大震災の影響などで、1935年に開場した築地市場。“日本の台所”とも呼ばれた一方で、最近では外国人を中心に、大人気の観光スポットにもなった。

しかし、深刻な老朽化や衛生管理などの問題で、今年、豊洲へ移転することに。6日、小池都知事は―。

小池都知事「今度は豊洲ブランドという新しいブランドに定着するように、新しい中核市場として育てていきたい」

最後の営業を終えた仲卸業者たち。いよいよ本格的な引っ越し期間に入り、今月11日の豊洲市場開場に備える。83年の歴史に幕を下ろした築地市場。その魂は、豊洲へと受け継がれる。