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憲法改正への執念か 各派閥に配慮の新内閣

2018年10月2日 23:42

2日、第4次安倍改造内閣が正式に発足した。国会記者会館の富田記者に聞く。

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そもそもなぜ内閣改造をするのか、よく言われるのは「政権イメージの一新」だ。しかし実際は、大臣ポストをみんなでわけあうという側面もある。

今回の内閣改造については、各派閥からは「上出来だ」と満足の声があがっているのだが、そこにこそ安倍首相の狙いが隠されている。それは憲法改正だ。

安倍政権は、森友・加計問題でずいぶんダメージを負って突破力にも陰りが出ていて、また、総裁選で善戦した石破元幹事長も脅威だ。

その中で、自民党内をまとめて憲法改正にこぎつけるためには、とにかく党内に敵をつくらないことが大事になる。

今回、各派閥に配慮した人事をしたことで、逆に安倍首相の憲法改正への執念が伝わってくる。

ただ、初入閣のオンパレードには、自民党内からも、「失言ハラハラ内閣だ」という声もあがっていて、かえって政権がダメージを負うリスクも潜んでいる。

今回の内閣改造が我々の暮らしにどう影響を与えるのか、身近な視点から特徴を考えると、「全世代型・社会保障改革担当大臣」というポストの新設があげられる。担当するのはこれから3年間で、希望に応じて高齢者が働くことのできる社会の実現を目指すものだが、具体的な制度設計はこれからだ。