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いきすぎた“おもてなし”外国人に逆効果?

2018年9月25日 15:15
いきすぎた“おもてなし”外国人に逆効果?

外国人観光客を呼び込むインバウンド対策。訪日外国人の調査事業などを手がける冨永重人氏によると、外国人のために準備しているものが“あだ”となり、失敗する事もあるという。冨永氏が語る「本当に刺さる」インバウンド対策とは?そして、失敗の要因とは?


――「本当に刺さる」インバウンド対策とは何でしょうか?

端的にいうと、結果的に口コミとして取り上げられることかなと思っています。

というのも、いま東アジアの8割以上の方々が、口コミを通してどういった観光地に足を運ぶか、どういうお店に行くかを決めているというデータもあります。それくらい、口コミが重要な情報源として扱われています。

多くの方々が、口コミは大事だと認識されていると思うんですけども、実は、そこを重要視するがあまりに、失敗するケースもたくさん出てきています。

実際に色々なケースを見ていると、だいたい7割くらいの外国人は、日本人が満足していることに対して同様に満足しています。しかし、多くの事業者が「日本人と外国人は大きく違う」と思い込んでしまっていることがあり、残りの3割に注目し過ぎています。

具体的にいうと、例えばトリップアドバイザーのシールが貼られているところは、逆に事業者が観光客を招き入れる準備をし過ぎていると思われて、避けられたりするケースも出てきています。

外国人だからこそローカライズし過ぎるというところも、失敗する要因かなと思います。


――“おもてなし”が逆効果になる場合もあるということですね。


■冨永重人氏プロフィル
訪日外国人の調査事業などを手がける。幼少期から12年間フランスに滞在。帰国後、大学時代から翻訳・通訳のマッチング事業などを立ち上げた。現在は、訪日外国人に「本当に刺さる」インバウンド対策などに力を注いでいる。


【the SOCIAL guestより】