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共同宣言に非核化措置も…米朝協議の進展は

2018年9月20日 6:33

北朝鮮と韓国の南北首脳会談が19日に終了し、両首脳は「共同宣言」に署名した。宣言には北朝鮮の非核化措置も盛り込まれたもののこれによって停滞するアメリカとの協議が再び動き出すかは不透明。

19日、共同会見に臨んだ金正恩委員長と文在寅大統領は、南北が一緒になって朝鮮半島の非核化を進めると改めて強調した。

北朝鮮・金正恩委員長「朝鮮半島を核兵器も核の脅威もない平和の地として築くために、積極的に努力していくことで合意した」

韓国・文在寅大統領「朝鮮半島の完全な非核化は遠くない。南北は今後もアメリカなど国際社会と非核化の最終達成のために緊密に協議、協力していくことにした」

共同宣言の中で北朝鮮は国際社会の専門家立ち会いのもと、東倉里のミサイル発射施設の廃棄を行うと表明した。さらに、「アメリカの相応措置」という条件付きながら、核問題の象徴とされる寧辺の核施設廃棄にも言及。韓国政府は、「核を無能力化するための実践段階に入った」と、意義を強調してみせた。

しかし、非核化対象リストの提出や核物質の廃棄などアメリカの要求レベルは満たしていないため、停滞する米朝協議が再び動き出すかは不透明。今回、さらなる蜜月ぶりを印象づけた南北両首脳だが、非核化を協議するのはあくまで米朝。

来週はニューヨークで米韓首脳会談が予定されている。まずは今回の成果を携えて、アメリカと北朝鮮の対話を再び軌道に乗せることができるかが焦点。