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安倍首相、石破氏、進次郎氏…総裁選の一日

2018年9月20日 18:38
安倍首相、石破氏、進次郎氏…総裁選の一日

自民党総裁選挙は安倍首相が石破元幹事長を破って3選を果たした。石破氏は党員・党友票だけでなく、国会議員票でも善戦。あのキーパーソンは誰に票を投じたのだろうか。

    ◇

20日、自民党本部に運ばれてきたのは、大きなカツが乗ったカツカレー。部屋の中では石破陣営の幹部がそろってゲン担ぎのカツカレーをほおばっていた。

石破陣営幹部「会長、おいしそうに食べてください」

対して、3選をめざす安倍首相は――

安倍首相「皆様とともに新しい国づくりを進めていきたい」

リラックスした表情で、決戦にのぞむ意気込みを語った。

19日、東京・秋葉原で最後の訴えに立った安倍首相。その場には「反安倍」のプラカードを掲げたデモ隊も集まった。

「安倍やめろ!安倍やめろ!」

「離せ-!ケガするから」

白いジャンパーを着た安倍陣営ともみあいになり、騒然となる場面も。白熱した戦いの末、迎えた決戦の日。20日、どちらを支持するのか態度を明らかにしていなかった小泉進次郎氏は――

自民党・小泉進次郎氏(午後0時半過ぎ)「石破さんに入れます。理由は終わったあとで」

投票に先立ち、「石破氏に投票する」と表明した。

20日午後1時過ぎ、国会議員の投票がスタート。次々と票が投じられる様子を、安倍首相と石破氏も見守る。そして午後2時10分頃、安倍首相が連続3選を決め、新総裁となった。それぞれの得票数は、安倍首相が国会議員票329票と党員・党友票224票の計553票、石破氏が議員票73票、党員・党友票181票の計254票。現職・安倍首相の圧倒的優勢とみられる中、当初の予想より石破氏が善戦した。拍手の中、安倍首相が挨拶にのぞむが、笑顔は見られない。

安倍首相「戦いは終わりました。これからはみんなで一致協力して、力を合わせて新しい日本を作っていこうではありませんか」

一方、敗れた石破氏は、笑顔で壇上に上がる。

石破氏「“一強、一強”と言われる中にあって決してそうじゃないことを示したことに大きな意味があったと思います」

その石破氏に投票した小泉進次郎氏は投票の理由について――

小泉進次郎氏「自民党自身も、違う意見を押さえつけるのではなくて、違う声を強みに変えていく。そんな自民党でなければならない」

「もっと早く態度を表明すべきだったのでは」との声については…

小泉進次郎氏「私がもっと早く表明していたとしたら……(沈黙)私が望む形にならなかったと思います。表明しなかったからこそ、二人だけの違いとか論争、そういったものに注目が集まったのではないか」

再来週には内閣改造にとりかかる安倍首相。求心力を失わず、挙党態勢を築くことはできるのだろうか。